ジョブカンとスマレジ、勤怠で選び分ける境目
ジョブカン勤怠管理とスマレジ・タイムカードは、打刻を集めて月末に集計するという骨格は同じです。違うのは入口。片方はレジから伸びてきたもの、もう片方は勤怠専業から広がったもので、そのせいで「合う会社」がきれいに分かれます。機能表を並べる前に、自社がどちら側の会社なのかを先に決めてください。
レジをどう扱うかで、半分は決まる
スマレジ・タイムカードは、POSレジのスマレジと同じ会社のサービスで、アカウントの土台を共有しています。店のレジがすでにスマレジなら、カウンターのiPadがそのまま打刻機になります。端末を買い足さずに始められるうえ、店長が開店前に開く画面が増えません。地味ですが、ここが一番効きます。新しい画面をもう一つ覚えろと言われた店長は、だいたい紙に戻ります。
逆に、レジが別のメーカーだったり、そもそも店売りをしていない事務所・工場・工事現場なら、この利点は出てきません。そして勤怠のためにレジを入れ替えるのは順序が逆です。レジは客単価や在庫、決済手段の都合で決めるもので、打刻の都合で動かすと店の運営そのものに跳ね返ります。レジは触らない前提なら、打刻手段の幅と申請の回し方で比べることになります。
誰がどこで打刻するのか
一台の端末に全員が並ぶ店なら、iPadのアプリで足ります。開店前にスタッフが順に触っていくだけ。写真付きの打刻にしておけば、「打ったつもりだった」という言い争いが月末に起きません。店の入口から見える位置に置くと、通りがけに押せるので打刻漏れが減ります。
割れるのは、朝に会社へ寄らない人がいる会社です。ジョブカン勤怠管理は打刻の方法を複数持っていて、PCのブラウザ、スマホの位置情報付き打刻、ICカード、チャットツール経由といった選択肢から組み合わせられます。対応している手段は増えたり仕様が変わったりするので、自社で使いたい方法があるかは記事末尾の公式ページで確かめてください。
打刻が面倒だと、打たれません。打たれない日が続くと、店長や事務が後からまとめて代わりに入力し始めます。そうなった時点で、記録としての価値はほぼ消えます。端末の置き場所と、打つまでの手数の少なさは、機能の数より先に見る項目です。
シフトを組む画面はどちらか
シフト制の店では、勤怠より先にシフトで手が止まります。どちらもシフトを作る機能を持っていますが、見るべきは機能の有無ではなく「誰が作るか」です。店長が休憩室のiPadで直すのか、事務所のPCでまとめて組んで印刷するのか。作る人の手元にある端末で動くほうを選ばないと、結局エクセルで組んでから転記する二度手間になります。
希望提出をLINEでもらい、エクセルに写して、確定版を壁に貼る。この流れのどこを消したいのかを先に決めてください。提出をアプリで受けたいなら、アルバイト全員が自分のスマホにアプリを入れて、ログインを維持してくれる必要があります。入れ替わりが早い店だと、そこの説明が毎月発生します。通るか通らないかは、店の人員構成で変わります。
給与計算につなぐところで差が出る
集計の出口は給与です。給与計算を社内でやっているなら、同じシリーズで揃えたほうが締めた後の手作業が減ります。ジョブカンは給与計算や労務管理を同じシリーズに持っていて、勤怠の締めから流し込む形が想定されています。スマレジ側にも給与に関する機能があるので、自社の手当や歩合の付け方がそのまま乗るかを、導入前に一度確かめてください。
税理士や社労士に給与を任せている場合は話が変わります。条件はほぼ一つ、相手が使っているソフトに読み込める形で書き出せるかどうかです。深夜割増や遅刻控除の扱いを毎月手で直すことになるなら、システムを入れた意味が薄くなります。契約する前に、先月分の勤怠を試しに一度だけ通して、そのまま給与に渡せるか見てもらうのが確実です。
有休と残業申請を紙でやめるか
人が増えると、打刻より申請で溺れます。残りの有休日数を聞かれて台帳を探す、残業の許可をその場の口約束で出す。ここを仕組みに乗せたいなら、有休の付与が自動で計算されるか、本人が残日数を見られるか、申請と承認の履歴が残るかを見ます。ジョブカン勤怠管理は休暇管理と申請管理を機能として分けて持っていて、必要なものを選んで組み合わせる構成になっています。
一店舗で、社長が全員の休みを頭で把握できているなら、申請機能は後回しでかまいません。打刻と締めだけを軽く回すほうが続きます。分かれ目は単純で、社長がスタッフ全員の有休残日数をその場で言えるかどうか。言えなくなった時点で、申請まで含んだ作りを検討する時期です。
店や人が増えたとき、何が変わるか
二店舗目を考えているなら、店をまたいだ応援勤務の扱いを先に聞いてください。A店のスタッフがB店に入った日の時間を、どちらの人件費に載せるか。ここが自動で分かれないと、店別の損益を出すたびにエクセルで組み直すことになります。多店舗化してから直すのは、過去分の集計も巻き込むので厄介です。
人が増える側の負担は、月末の締めに出ます。打刻漏れを一覧で洗い出せるか、誰がいつ修正したかが残るか。修正の跡が残らない作りだと、後から本人や労働基準監督署に説明できません。締め作業の画面は、試用のときに必ず一度通しておいてください。ここが重いシステムは、毎月同じ時間を食い続けます。
料金と、決める順番
料金は人数と使う機能の組み合わせで変わります。金額は改定されるので、最新は記事末尾の公式ページで確認してください。見落としやすいのは本体の利用料以外です。初期費用、打刻に使うiPadやICカードリーダーの実費、サポートがどこまで付くか。特に端末は、店舗数が増えると台数分そのまま増えます。
順番はこうです。まずレジ、次に打刻の形、その次に給与の出口、最後に申請。上から見て、どこかで片方が明確に落ちたらそこで決まりです。全部が引き分けなら、試用を同時に走らせて、先月の勤怠を一週間分だけ入れ、締めまで一回通してみてください。画面の相性は、その一回でだいたい分かります。
一次ソース(公式ページ)
制度・料金は改定されます。本記事は執筆時点の情報です。最新情報は必ず上記の公式ページでご確認ください。
よくある質問
スマレジのレジを使っていなくても、スマレジ・タイムカードだけ入れられますか
勤怠だけの利用もできます。ただしレジ連携という一番大きな利点が消えるので、その場合は打刻手段の幅や申請機能で他社と横並びに比べたほうが判断を間違えません。すでに別のレジを使っているなら、勤怠のためにレジを替える話にしないことです。
両方を同時に試して比べられますか
どちらも試用の仕組みがあります。条件は変わるので最新は記事末尾の公式ページで確認してください。比べるときは全員に配らず、店長と社長、パートを一人か二人だけ入れて、先月分の打刻を一週間だけ再現するのが早いです。
後から片方に乗り換える場合、打刻データは持っていけますか
過去の打刻明細をそのまま移すことは基本的にできません。締め日で区切って、旧システムは集計結果をPDFなどで保存し、新しい側は翌月の初日から始めます。有休の残日数だけは手で移す作業が残るので、その台帳を先に作っておいてください。