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はじめて人を雇うとき、何から決めるか

公開 2026-07-27 · 採用・求人

一人でやってきた事業で最初の一人を雇うとき、つまずくのは面接ではありません。募集を出す前に決めていないことが多すぎることです。決めていない状態で求人を出すと、書けない欄が出てきて手が止まります。

募集を出す前に決めること

先に決める順番1. 任せる仕事を切り出す(自分がやっている作業のうち、どれを渡すかを具体的に書き出します)。2. 勤務の形を決める(何曜日の何時から何時まで、週に何日か。ここが決まらないと求人が書けません)。3. 支払う形と金額を決める(時給か月給か。地域の最低賃金を下回っていないかを確認します)。4. 労働条件を書面にする(明示が必要な事項があります。採用が決まってから作ると間に合いません)。5. 保険と届出を確認する(雇う前に、どの手続きが必要になるかを把握しておきます)先に決める順番1任せる仕事を切り出す自分がやっている作業のうち、どれを渡すかを具体的に書き出します2勤務の形を決める何曜日の何時から何時まで、週に何日か。ここが決まらないと求人が書けません3支払う形と金額を決める時給か月給か。地域の最低賃金を下回っていないかを確認します4労働条件を書面にする明示が必要な事項があります。採用が決まってから作ると間に合いません5保険と届出を確認する雇う前に、どの手続きが必要になるかを把握しておきます

求人票に書く欄は、そのまま「決めておくべきこと」の一覧になっています。書けない欄があるなら、それはまだ決まっていないという意味です。

任せる仕事の切り出し方

どの仕事から渡すか毎日または毎週、必ず発生する作業ですか? → はい: そこから渡します。頻度が高い作業ほど、教える手間がすぐ回収できます。手順を言葉で説明できますか? → はい: 説明できる作業は渡せます。説明できないものは、まず自分で手順にしてから渡します。間違えたときに取り返しがつきますか? → はい: 最初に渡すのはこの範囲です。取り返しのつかない作業は後回しにします。自分がやると気が重い作業ですか? → はい: 気が重い作業は後回しにされて溜まります。渡す価値が高いところです。いずれにも当てはまらない場合: どれも当てはまらないなら、まだ人を雇う段階ではないかもしれません。外注で足りないかを先に考えてくださいどの仕事から渡すか毎日または毎週、必ず発生する作業ですか?はいそこから渡します。頻度が高い作業ほど、教える手間がすぐ回収できますいいえ手順を言葉で説明できますか?はい説明できる作業は渡せます。説明できないものは、まず自分で手順にしてから渡しますいいえ間違えたときに取り返しがつきますか?はい最初に渡すのはこの範囲です。取り返しのつかない作業は後回しにしますいいえ自分がやると気が重い作業ですか?はい気が重い作業は後回しにされて溜まります。渡す価値が高いところですいいえどれも当てはまらないなら、まだ人を雇う段階ではないかもしれません。外注で足りないかを先に考えてください

「忙しいから人を雇う」だけでは、来てもらった初日に何を頼むかが決まりません。自分がやっている作業を書き出して、渡せるものを選ぶところから始めてください。

選ぶ基準は、頻度が高いこと、手順を言葉で説明できること、間違えても取り返しがつくことの三つです。この三つを満たす作業は、教える時間がすぐに回収できます。逆に、判断が要る仕事や、取引先との関係に関わる仕事は、慣れてもらってからです。

勤務の形を先に決める

何曜日の何時から何時まで、週に何日来てもらうのか。ここが決まらないと求人が書けませんし、決めずに「応相談」とだけ書くと、応募者は自分の生活に合うかを判断できません。

忙しい時間帯に合わせて決めるのが基本ですが、教える人がいる時間帯かどうかも考えてください。自分が外に出ている時間に来てもらっても、最初のうちは仕事が進みません。慣れるまでの期間と、慣れたあとの形を分けて考えると決めやすくなります。

労働条件は採用が決まってからでは間に合わない

労働条件のうち、明示しなければならない事項が定められています。何を伝える必要があるかは、記事末尾の公式ページで確認してください。

これを採用が決まってから用意しようとすると、初日までの短い期間で作ることになります。あわてて作ると抜けが出ますし、抜けが出たまま働き始めると、あとで食い違いが起きたときに双方が困ります。募集を出す前に一度作っておけば、次に雇うときも使えます。

就業規則をいつ作るか

作成と届出の義務が生じる人数の基準があります。それに届かない規模なら義務はありませんが、休みの取り方、残業をどう扱うか、遅刻や欠勤の連絡の仕方といったことは、決めておかないと毎回その場で判断することになります。

その場で判断すると、人によって扱いが変わります。二人目を雇ったときに「前の人はこうだった」という話が必ず出ます。厚生労働省がモデルとなる規則を公開しているので、それを土台に自社の形に合わせてください。ゼロから書く必要はありません。

保険と届出は雇う前に把握しておく

人を雇うと、労働保険や社会保険の手続きが発生します。勤務時間や日数によって、どの保険の対象になるかが変わります。募集の段階で勤務の形を決めておくべき理由の一つがこれです。

手続きの種類と期限は複数あり、自分ですべてを調べると時間がかかります。顧問の税理士がいるなら、社会保険労務士を紹介してもらえることがあります。最初の一人のときだけ相談して、二人目からは自分でやるという進め方でも構いません。

入社してからの最初の一週間を決めておく

採用が決まると安心してしまいますが、初日に何をしてもらうかを決めていない会社は多いはずです。決まっていないと、来てもらった人は手持ち無沙汰になります。この最初の印象は、そのあとかなり長く残ります。

準備するのは大げさなものでなくて構いません。初日にやってもらう作業を一つ、二日目以降に覚えてもらう作業を二つか三つ。それだけ書き出しておけば、当日に考えずに済みます。あわせて、道具や作業場所、必要なら鍵や連絡先も先に用意してください。

教える時間も確保しておいてください。忙しい日に来てもらって、自分が動き回ったまま放置すると、辞める理由になります。最初の数日は自分の作業量を減らす前提で日程を組んでください。

雇う以外の選択肢を一度考える

作業量が一時的に増えているだけなら、外注で足りることがあります。人を雇うと、忙しくない月にも支払いが発生し、簡単には戻せません。

判断の材料は、その仕事が毎月あるかどうかです。毎月あって、しかも自分がやると他の仕事が回らないなら、雇う理由があります。季節によって波が大きいなら、まず外注や短期の形で試して、続くと分かってから雇う形もあります。順番を間違えると、雇った側も雇われた側も苦しくなります。

二人目のときに楽になる形で残す

最初の一人を雇うときにやった作業は、記録しておけば二人目でそのまま使えます。労働条件の書面、手続きの一覧、初日に説明したこと。頭の中に置いておくと、二人目のときにまた同じ時間がかかります。

とくに、手続きの種類と提出先は忘れます。どこに何を出したかを一枚にまとめておいてください。次に雇うときも、辞める人が出たときにも使います。

辞めるときのことも先に考えておく

雇う話をしているときに考えたくないことですが、辞める場面は必ず来ます。そのときに必要な手続きと、返してもらうもの、引き継いでもらうことを決めておくと、慌てずに済みます。

とくに、鍵や取引先の連絡先、業務で使っていた道具の扱いは、決めていないと言い出しにくくなります。入社のときに「返却するもの」として一覧にしておけば、辞めるときの話がしやすくなります。これは疑っているからではなく、双方が困らないための準備です。

払う金額をどう決めるか

時給か月給かは、勤務の形で決まります。曜日や時間が動くなら時給、決まった形で毎月来てもらうなら月給が素直です。迷ったら、最初は時給で始めて、形が固まってから見直す進め方でも構いません。

金額の決め方で見るのは二つです。一つは地域の同じ職種の求人がいくらで出ているか。もう一つは、その人に任せる作業を自分がやった場合に、その時間で他に何ができるかです。安く抑えることを目的にすると、来てもらえないか、来てもすぐ辞めます。地域別の最低賃金は毎年見直されるので、記事末尾の公式ページで現在の水準を確認してください。

一次ソース(公式ページ)

制度・料金は改定されます。本記事は執筆時点の情報です。最新情報は必ず上記の公式ページでご確認ください。

よくある質問

労働条件は口頭で伝えるだけでは足りませんか

書面などで明示しなければならない事項が定められています。何を書く必要があるかは記事末尾の公式ページで確認してください。あとで食い違ったときに、書面がないと双方が困ります。

従業員が一人でも就業規則は必要ですか

作成と届出の義務が生じる人数の基準があります。義務がない規模でも、休みの決め方や残業の扱いを文書にしておくと、判断がぶれません。モデルとなる規則が公開されています。

パートやアルバイトなら手続きは簡単ですか

契約の形が違っても、労働条件を明示する必要はあります。勤務時間や日数によって保険の扱いが変わるので、募集を出す前に条件を確定させてください。